味のある広告でおなじみの、麦焼酎「いいちこ」のポスター広告。実は1984年から毎月ずっとポスターを出し続けているのはご存知でしたか?なので、いいちこのポスターを見れば、キャッチコピーを読めば、その時代の空気感が何となく伝わってくるのではと思ったんですよね。

というわけで、今回は昨今のコロナ禍において、いいちこポスターはどう変わっていったのか調べてみました!「キャッチコピーとは何か」「キャッチコピーの作り方」「面白いキャッチフレーズ」等参考にしていただけますと幸いです。

2020年1月:日本国内で初めて感染確認

輝く海を見にきた。

新型コロナウイルスがWHOで確認されたのは、2020年1月。この頃の広告は希望にあふれた明るいキャッチコピーですね。東京オリンピックがいよいよ開催される期待感に満ちたようなムードが感じられます。

2020年2月:日本国内で初めて感染者死亡

花に迷って。

全国の小中学校が臨時休校になった2月。コロナの事情が反映されてないためか、まだ広告は楽しいムードのように思えます。しかし「迷って」という言葉が「時代の迷走」とも捉えられるような気もします。

2020年4月:緊急事態宣言

北緯43度、花。

キャッチコピーが唐突に、ただの場所の説明に変わりました。コピーだけを急遽差し替えたようにも感じます。北緯43度は北海道。おそらく富良野でしょうか。この鮮やかなビジュアルに、無機質なコピーが印象的です。

2020年6月:東京アラート発令

南にいます。

世界の感染者数が1000万人を超えた6月。こちらもまた簡単に場所だけを示しただけコピーになっています。動揺している社会の中で、少しでも癒しを与えようとしているのかもしれません。

2020年8月:世界の感染者2000万人を超える

私の夏が遠くなる。

1月と比較してみてください。同じ海の写真ですが、かなりトーンが違いますよね。1月の海は輝き。8月の海は荒い波が描かれているように思えます。オリンピックが延期、自粛ムードで家でじっと過ごす夏のやり場のない気持ちを、うまく代弁している切ない一言になっています。

2020年11月:国内感染者数が過去最多の2201人に

花なき季節を超えて。

思えば去年は「Go to キャンペーン」をしていたんですよね。それも影響してか感染拡大が進んだ11月のこの広告。「花なき季節」というのが「コロナ禍」とも捉えられるような、その先の未来に希望を湧かせてくれるような、どっしりしたコピーです。

2020年12月:大阪府が医療非常事態宣言

波が引いた穏やかな日を願います。

大阪府が自衛隊に看護婦を養成するほど、医療現場が切迫している12月。来年へのみんなの願いを代弁してくれているようなコピーです。「波」というのは、「コロナ感染の波」とも捉えられますね。

2021年2月:新型コロナ 国内の死者6000人を超える

春を待ち焦がれる日。

個人でPCR検査も受付が始まった2月。新型コロナウイルスのワクチンが国内で初めて承認されるなど少しずつ対策が進み始めました。いいちこのコピーがうまいのは、季節の変化を感じさせつつも、暗に時代の声を感じさせるところなんですよね。本当に、春が待ち遠しいです。

2021年5月:緊急事態宣言 6都府県に拡大

昔のように
夏を待っている。

「また緊急事態宣言か」と異常事態にも慣れてしまった昨今。なにも考えずに外に出れた昔の幸せを待ち望む姿勢が表れていますね。この頃から、コロナがおさまった明るい未来を想像させるコピーが増えてきたように思えます。

2021年7月:東京オリンピック2020開幕

少しずつあの夏へ。

コロナの感染拡大だけではなく、この状況での五輪開幕に混乱がますます進んだ7月。日常が元に戻るどころか、わりと深刻さを増していく状況ではあるのですが、いいちこのコピーは希望を捨てません。しかし、ポジティブを押し付けないような優しいトーンでうまいですね。繊細なワーディングが求められる難しい状況だと思います。

2021年8月:国内の累計感染者数100万人超える

やがて晴れ間が広がれば。

いまだ感染のおさまる気配が見えない今。まだまだ暗いニュースが続きますが、その暗雲の中でも晴れ間を信じ続けるコピーです。お酒の提供禁止など酒造メーカーも厳しいはずですが、こういう広告を出し続けるいいちこの姿勢に感動すら覚えてきます。何にも気にせずゆっくりいいちこで乾杯できる日が来ることを願うばかりですね。

次の投稿その他の記事を読む